2020年8月20日木曜日

ほのぼの仕上がってる話


昔、留置所でのこと。

同室のオバハマに
毎晩のように息子が面会に来ててね。


同じ部屋だから話が聞こえてきちゃうわけで、

どうやら近所の人に嫌がらせを受けているらしく
母親に毎晩相談に来ているようでした。

「車のキズもたぶんあいつだと思う」

「郵便物が取られてる気がするんだよなぁ」

などとガチの嫌がらせのご様子。


ある時のこと。

息子「玄関に生ゴミまかれてたよ」
母親「不思議ねぇ」
息子「以前もまかれたことあったよね」
母親「あのときはカニの殻だったわね」
息子「あぁ、お正月だったから」
母親「今度はなにをまかれていたの?」
息子「ハマグリの貝殻」
母親「桃のお節句だったからかしら」
息子「あー、そうか。ひなまつりかー」

と。


え?

気になるの、そこ……なの?

ほのぼのしすぎ。


もしくは、嫌がらせされすぎて
正常性バイアスが効きすぎてるとか?


そんなほのぼのオバハマ
同室の牢名主のボス女に
「ムカつくんだよ!」と目をつけられて、

看守に「あいつ、ずっと独り言いってるよ。
痴呆テストしたほうがいいんじゃね?」
ウソ話を告げ口をされて
痴呆テストを受けさせられたら、

なんと、ホントに『軽度の痴呆』と診断されて
別の部屋へ移動させられてったんだよね。



ボス女の告げ口のおかげで
早期発見・早期治療を受けられてよかった……ね。たぶん。


調布市の灯籠流し。
今年は新コロナの影響で中止になったんでリポスト。