2001年6月18日月曜日

■2001年6月18日(月)

『TVタックル』(テレ朝:月夜)で、「ほうほう族」を取り上げていた。
会話の中にやたらと「~のほう」をちりばめる若者のことだという。
コンビニやファミレスなどでの”バイト敬語”ともいえよう。

お弁当の方、温めますか?

お箸とスプーンの方、つけますか?

メニューの方、こちらになります。

ご注文の方よろしいですか?

お飲物の方はどうなさいますか?

あいてるお皿の方、おさげします。


日本語としては変だろうけど
まぁフリーターの便宜語っちゅうことでいいんじゃないかと思う。


あたいが最近気になっているのは「~させていただく」という言い回しだ。

こないだ客で行ったライブでは全ての曲間で
「次に演奏させていただくのは……」と言っていた。
これはとっても丁寧なようだけど一曲やるごとに毎回言われるとかなり耳障りだった。

ふつーに「次に演奏するのは……」でいいと思う。

え、めんどくさいこと言うな?
うん、自分でもこんなこと思う自分がめんどくさい。


しかし「~させていただく」は、橋田壽賀子ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』(TBS:木夜)で多用しすぎてて、普段からかなりウザったく思っていた言葉なのである。

特に登場人物のタキのやつが、セリフのたびに使うのが気に障るのだ。

まぁ使用人という役柄上、しかたないのかもしれないけど、
人柄が伝わってこないというか、慇懃無礼に感じるというか。

へりくだってる自分をアピールしすぎてて下品だ。


「弥生さん、お茶をお持ちさせていただきました」

「こうしてお嬢様方がお集りになって、あたくしも一緒に楽しまさせていただいているんです」

「お夜食、こしらえさせていただきました」


あああぁぁぁ うるさい!! タキ。だまれっ! 

ほうほう族の”とりあえず敬語”のほうがよっぽどマシだ。

2001年6月16日土曜日

■2001年6月16日(土)

 『ジャクション』(テレ東:深夜)で 【男性をセクシーだと思う時は?】というアンケートをとっていた。以下結果。

 1位 タバコを吸っている手
 2位 髪をかきあげるしぐさ
 3位 自動車のバックのとき


どれもどこかで見た事あるような回答であるが、
こういうことをすればセクシーに見えると思ってるド勘違い男がいるというのも
またよくある現実である。

女がその男に惚れているからこそ成り立つ瞬間なわけで、
その行動によってどんな男もセクシーに見えるという訳では決してない。


聞き飽きた感のある3位の「自動車のバックの・・・」というのをあたいが最初に聞いたのは15年前、萬田久子(元ミスユニバース)だった。

久子は言った。

「バックするときに私のシートに彼の右手が延びて来て、
後ろを振りかえる首から鎖骨にかけてのL字ラインといい、
んもぅたまんないわよ!」


ほう。
まっさらな女子高生だったころ、久子にそう入れ知恵されたあたい。

夢見がちなあたいは、いつかそんなトキメキを自分も体験するだろうかと想像したもんだ。

どこか、そう、高級マンションの地下駐車場。
初めて来た彼の自宅。
手慣れた場所へ車を入れる彼。
右手が延びて来て……


だがそれが現実のトキメキになることは結局一度もなかった。
それはあたいのカレシたちが高級マンションに住んでいなかったからでも、車を持っていなかったからでもない。

彼らはもちろんバック運転をしたし、その時には手だって延びてきたはず。
中には真っ赤なBMWのオープンカーに乗っていた社長もいた。

でもぜんぜんときめかない!
思い描いた絵と違う!
なにかが微妙に琴線に触れてこないのだ。

たぶん女は不意な近距離にドキッとするんだと思う。

夢を描きすぎたあたいは
シミュレーションしすぎたせいで
「不意」感を得られなかったのだと思う。