2017年10月17日火曜日

ネパール料理店へ


新大久保駅から東へ。

ガードレール下を潜ると
そこはもう中国語、韓国語、
中近東っぽい顔も見えて
いかにも大久保っぽい様相。




歩道は、韓国ファストフードの立ち食い広場と化していて、
気をつけて歩かないと
食べ物をうっかり服に付けられちゃいそうなほどの混雑だ。


(韓国料理 キンパの弁当)


そんなコリアンタウンに
数年前からネパール人の形成する
「リトルカトマンズ」文化が発足。


まじめな気質のネパール人たちは
大久保の町の人びとともなじむ努力をしているそうで、
町の美化活動や、地域のイベントなどへも参加したり、

新しく日本へ来たばかりの同胞たちに
日本での暮らしのマナーを教える
コミュニティが確立しているそうで、
慎ましくまじめに暮らしているそうであります。


韓国語をかき分けて入った
雑居ビルのエレベーターを4階で降りると
そこは突如チベット自治区でありました。




▼モンゴルのチベット教の寺にもあった、
ガラガラと回すことで読経したのと同じ効果を得られるという
超・都合のよい回経が。







8月に、他のネパール料理店で
ライブをさせていただいたときに
ネパール料理の美味しさを知り、

今回はダンナ(初ネパール料理)を連れてきたわけです。


▼まずは子羊の脳ミソ。



……って「まずは脳ミソ」かーい!
ごめん、子羊ちゃん。

狂牛病以降、とたんに姿を消した
脳ミソだの脊椎だのと
久しぶりのご対面です。


例えるならスケソウダラの白子(真鱈ではない)。
やや弾力のある食感で、味も臭いも特にない。
クリーミーさもないので初めての人でも取っつきやすい、かも。

見た目のカレー色から想像した味ではなく、
なんのスパイス&ハーブなのかさっぱり判らない。
エスニック料理で感じるクミン、アニス、ナツメグ、シナモン、ペッパーあたりが見つからず、
完全に「初めて食べる味」だ。


カルダモンが粒のまま炒められていて
少しかじりながら食べると
フレッシュな香りがオリエンタルぅ~



▼モモ(蒸しギョウザ)。
赤いペーストは木の実ペーストのようなもので
少し辛くて、少し酸味のあるなにかで味付けされている。

それだけを食べてもよくわからない味だけど
モモを付けて食べると美味しく感じる。







▼いよいよお待ちかねのプレート。
干し米に煮干し!
干し肉、干し野菜、干し豆!
大豆粉パンに木の実!

飽食の東京でこの乾物系保存食プレート。
自然食レストランみたい。







美味しい。

ダンナは「これならチベット旅行、平気かも」とか言ってる。


でも、辛い辛い。
タバスコなんて辛くないバカ舌のあたいが
あまりの辛さに途中でヨーグルト頼んだほどヒーハーだ。

なんだろうな、未知なる風味の辛さ。

中国やインドなどとは違う、
独特なスパイスの調合や香りがラサ気分だ。


しかも固い食べ物ばかりでアゴがおかしくなりそうだ。
食べても食べても下から現れる大量の干し飯と
固い豆やら干し肉やらで
お腹いっぱいになる前に噛み疲れ。

途中「あご休憩」を挟みながら
二人がかりでようやく1プレート完食。
「一口30回噛みましょう」どころじゃない
修業のような「噛み業」でありました。

干し飯(チウラ)、カサカサして美味しいけど
次回きたらフツーに炊いた米にしよう。


▼食べ終えて気付いた。
このお皿、葉っぱで出来てる!




▼おおーっ、葉っぱ100%!
ところどころ小枝で縫ってあるぞ。

「タパリ」というこのお皿、
食べて山へポイしてもすぐに自然に還りそう。
さすが山岳民族だ。




料理だけじゃなくお皿までも
本番ネパールの山ゴハン風とは
楽しませてくれるねぇ~


店内はほぼ満席で
ウチ以外は全員、ネパールっぽい人でした。

ちなみにその日いた店員さんはあんまり日本語できませんでした。
オーダーは通るけど、
料理に付いてきた謎の汁について尋ねたところ
ほぼジェスチャーでの回答でした。
満面の笑みで(^o^)/問題なし!


難点はタバコ可なこと。
「ここはカトマンズ」と思いこんで乗りきろう。


楽しくて辛くて美味しい
ネパール料理店『アーガン』、
大満足でした~。