2020年2月29日土曜日

デマ・ダンサーズ

デマだってことはみんなわかってるさ。

わかっちゃいっけど
実際にどこも品薄になってるわけで、

もはやデマかどうかよりも
必要なときに買えなくては困るから買う

ということなのかと。


お店で、目の前で売り切れつつあるトイレットペーパーをみて
恥ずかしながらあたいも
お高い値段なのにカゴにいれてしまいました。

高い棚の、奥の方の
誰も取れなくて残ってた2つを
近くから脚立もっていって確保したあたいฅ(๑*д*๑)ฅ


デマに踊らされる、デマ・ダンサー状態
(☞ ̄▽ ̄)☞



(トイレットペーパー売場)


■ トイレットペーパーにおける国内生産率は97.7%であり
輸入に依存していない

■ 古紙から作られるので原料は無くならない
(古紙を溶かして漂白・柔軟剤)

■ マスク(不織布)とは原料が別モノなので
トイパやティッシュが作れなくなる心配はまず無い

と聞いて
「へぇ~じゃ大丈夫なんだ」と一安心しても
耳に入って来るデマ、デマ。


「紙のほうは大丈夫なんだけど
芯が中国産なんだって~
だから足らなくなるらしいよ」とか、

(あんな安そうでかさばるものを
わざわざ中国から送料かけて輸入するかなぁ?)


「感染ルート遮断で、国内の物流が止まる日がくる」 

「遠距離移動するトラック運転手が次々に罹患し
物流が止まってモノが手に入らなくなる」

「新コロナ後は値上がりしたまま
なかなか元の値段まで下がらない」

などとまことしやかに
ヒソヒソと聞こえてくるしさぁ。


不安なときって「万が一」のほうに備えたくなるもんだし
そりゃ「どうせ使うもんだし、買っとこうかな」
ってな心理になる、

なっちゃうよー!


▼白米売り場





▼違うスーパーでも米なし。ゼロ。
一粒もナッシング。





去年、小学生のときの文集を読み返していたら
誰かが読書感想文で
「戦争のときにデマが流行するから気をつけたいと思う」
と書いていたけど、

当時も「デマだとわかっちゃいるけども」
という一面があったのでは、とふと感じた。


そう、今までのあたいは
「デマ」=非常時に嘘に惑わされること
すなわち「うわさ」的な意味だと思っていたけど、

「デマ」は「うわさ」とは違うのだなぁと
今回身をもって気づいたのだ。


【デマ】
根拠のない、いいかげんな噂話のこと。
とくに、政治的な効果を狙い、事実無根の情報を意図的に流すなどして
人々を扇動し、相手に不利な状況をつくる場合が多い。
語源由来辞典【デマ】より


プロパガンダに煽られた民衆心理と同様、

「政府は信用ならない」
「一部の知っている人だけが得をしているらしい」
「自分だけが知らないことがあるかも」と、

自ら巻き込まれていってしまう人々によって
嘘が本当になってしまうあたりがややこしい。


ちなみに、あたいは漬物が食べられないんだけど
「これならまめちゃんでも食べられそうだよ。
騙されたと思って食べてみて」
という台詞を信じてリバース、ということが
何度かあるので、

相手が騙そうとしてなくても
(善意の誘いだとしても)
己の疑う力のほうを信用するようにしている(笑)



▼カップめん売場。
ミニサイズが残るのみ。




レトルトカレーや菓子パン、コーンフレーク、
冷凍うどん、冷凍パスタ、冷凍やきおにぎり、
乾麺(ラーメン、うどん、そば)がほとんど売り切れている。


あー そういえば昨日、小学生の子どもたちが
両手いっぱいに大荷物もって下校してたなぁ。

全国の小中学校が今日、突然の終業式とのこと。


共働きやシングル親のご家庭は
子供だけで留守番させなきゃならない場合にそなえて、

子どもが調理しても食べられる食品や
ごはんをたくさん炊いて冷凍しておくなどなど
子どものために買い物したのかも?

まぁ、留守の子どもを思っての買い占めなら
仕方ないかもね。うん。


▼なぜかキッチンペーパーやティッシュもナッシング。




商品棚にはなくても
棚の一番上は在庫置き場になっていることが多い。

袋麺やお餅など
何人かに取ってあげた。


ここのキッチンペーパー売場でも棚の上に発見して
取っていたら、

近くにいたおばあさんが
「あなた、私にもちょっと取ってもらえる?」と。

「いくつですか?」と訊くと
「あるだけ全部」とのお答えでした。

1人1点しか買えないけどね。


あたいも1つ、買いました。
家にコストコのデカいのが12ロールあるというのに。

あたいもデマ・ダンサー。



▼生理用品もお一人様1点……




自作マスクに利用できるらしい
クイックルワイパーのシートも売り切れ。


なぜか野菜も値上がりしはじめたそうだし
野菜のタネでも庭にまいてみようかねぇ?

(↑こういう、聞きかじった情報がデマの始まり)



そうそう、お酒売り場で
「消毒薬の替りになるかも」と笑いながら
『大五郎25』をカゴに入れてる人もいた。


『大五郎』(25%度数)で消毒するんだったら
さらにアルコール度数の高い
ジンやウォッカを勧めたい。


ポーランドの『スピリタス』なんて
アルコール度数96%あっからね。
誰が飲むんだ?っつー(笑)


▼真ん中のビーフィーター(ジン)はアルコール度数40度。
捜せば47、50度のビーフィーターもある。
大五郎よりはマシ。




モンゴルの蒸留酒ツァガーン・アルヒの密造酒版は
アルコール度数が高すぎて(?)
アクリル製コップにそそぐと
コップにヒビが入るし、


アイルランドの蒸留酒ポチーンの密造酒も
50~90度数あるもんで
飲んだ瞬間から食道がやられたっけ。


悪酔いするタイプの世界の蒸留酒
消毒できそうな……気がする(笑)


なにはともあれ
もうこれ以上、感染する人がいてほしくないなぁ。


聞いた話だけど
とある病院でおばあさんが
「どうして検査してもらえないの?
こんなに体調が悪いのにダメなの?
家に帰っても一人だし不安で」
会計の前で泣いていたそうです。

病院のひとは
家でのことは
市役所へ行って相談してください」
って言ったって。


そう言わなきゃならない受付の人も
もしかしたら傷ついたかもしれないけど、
おばあさんの絶望感ったら……ねぇ。


だって体調が悪いときって心も弱るでしょ?

先立った夫が居てくれれば
一緒になって文句を言ってくれたろうし、

子どもが居てくれれば
検査してもらえそうな病院を
探しまくってくれたはず、などと

人生のことまで振りかえって
悲しくなっちゃったかも。


孤独感やら絶望感やら虚無感やらやら
心身ともにダメージ受けそう、と
他人事とは思えぬほど
あれこれ考えちゃったなぁ。


とにかく一刻も早く終息・収束してほしいものです。

(2月29日現在 日本国内罹患者数235人)
(横浜港クルーズ船内の感染者を含めると945人)